エトピリカの blog

日々のつれづれや、実験してみたことについて書いています。

衝撃のマザー・ツリー

こんにちは、いろいろあってだいぶ更新が止まっていました。

今日はかなり寒いですね。

 

この間、スザンヌ・シマード著「マザー・ツリー」を読みました。

初めて知ったのですが、木は周りの木と根っこが菌糸で繋がっていて、神経伝達に似たやり取りをしているのだそうです。森があったら、森中の木が、ちょうど脳神経やインターネットのウェブのように繋がりあい、ネットワークを作っているのだとか。

かなり衝撃を受けました。

菌糸ってきのこの本体ですよね。地面を掘ると、白っぽい糸くずみたいな汚い(菌糸、ごめん)のがたまに出てきますが、あれが木同士をつないでいるなんて。

繋がるのは、お互いの栄養の分かち合いや、虫やウイルスなどの困った情報の連絡など。異種族どうしでも、お互いに支えあって生きているんだそうです。競争するより、共生したほうが長い目で見るとお互いのためになるからだとか。

 

スザンヌさんは木こりの家に生まれて、森が大好き、古い木が植林のため皆伐されるのを見て悲しくて泣いたそうです。人工林の木が育たなかったり、森が破壊されて弱っていくのが嫌で、木を守りたくて研究し続け、森林管理署に勤めて、今は大学教授になって研究しているとか。古い木が、菌糸を通して周りの木に栄養を送ったり、生き延びるために必要な情報を教えたりしているので、お金にならないからって切ってしまうと新しく植えた木も助けがなくて育たないそうです。

 

オカルト的と思われそうですが、私が読んで思ったのは、彼女は森の木から「私たちのことを分かって、どうか助けて」とメッセージをずっと受け取っていたんじゃないか、ということです。木が何か言うなんて電波じゃないかと思うかもしれませんが、彼女は木を調べること以外は犠牲にしてきたようで、強い何かに突き動かされなければそこまでできないでしょう。

時々、いろんな原住民について書いた本を読みますが、周りの川や山や生き物は自分の一部だと感じていると言っていました。いや、彼ら(彼女ら)が自然の一部だというほうがあっているようです。スザンヌさんも同じで、大事な自分の一部が助けてくれと言っているのを受け取ったから、森を守るために行動したのでしょう。

私は、自然が少ない都会寄りのところに住んでいるので、そんな声を受け取れるのがうらやましいです。